送ったLINEに、なかなか既読がつかない。仕事中は気にしないようにしていても、休憩になるたびスマートフォンを確認してしまう。

ようやく返信が来たと思ったら、いつもより短い。「何か悪いことを言うたやろか」「気持ちが冷めたんかな」と、文面を何度も読み返す。反対に、少し優しい言葉をもらっただけで、急に先のことまで期待してしまう。

そんな自分に気づくと、「いい歳して、何やってるんやろ」「中学生ちゃうんやし」と、恥ずかしくなることがあります。

子どもの頃は、大人になれば恋愛を卒業すると思っていた

子どもの頃、恋愛は20代くらいまでのものだと思っていました。大人になって結婚したら、恋愛はそこで卒業する。そんなふうに、どこかで思っていたのです。

けれど、30代を過ぎても心は揺れました。60代、70代の方が恋愛している話を聞いて、驚いたこともあります。

恋愛には、年齢による「卒業」がない。いくつになっても、誰かの一言がうれしかったり、相手の気持ちが分からなくて眠れなかったりすることがあるのだと知りました。

年齢と一緒に「恋愛偏差値」まで上がるわけではない

年齢を重ねると、社会経験は増えていきます。仕事で困ったときの対処法も、人との距離の取り方も、若い頃より分かるようになりました。

でも、「恋愛偏差値」まで同じように上がったかと聞かれると、自信はありません。「こんなん、10代の頃と全然変わってへんやん」と思うこともしばしばです。

仕事の連絡なら、返信が半日なくても待てる。けれど、好きな人からのLINEには落ち着かない。ほかの人の言葉なら聞き流せるのに、その人の何気ない一言だけが、いつまでも頭から離れない。

大人になれば、恋愛でも冷静でいられるとは限らないようです。

相手が特別になるほど、小さなことが大きく見える

「また連絡するね」の声が、いつもより少し低かった。昨日まではついていた絵文字が、今日はない。会ったときの「じゃあね」が、なんとなくそっけなく聞こえた。

一つひとつは、小さなことです。相手が疲れていただけかもしれないし、たまたま急いでいただけかもしれません。

けれど、相手が特別な人になると、その小さな違いが大きく見えます。「嫌われたんかな」「この関係は終わるんかな」と、まだ起きていないことまで考えてしまいます

頭では「気にしすぎ」と分かっていても、心はなかなか静かになってくれません。

心が揺れたときの表れ方は、人によって違う

同じように不安になっても、そのときに出る反応は人によって違います。

01

相手に合わせすぎる

嫌われたくなくて、本当は嫌なことにも「大丈夫」と答える。自分の希望より、相手が喜ぶ選択を優先してしまう。

02

答えを急いで求める

曖昧な状態に耐えられず、「私のことをどう思っているの」「これからどうしたいの」と、今すぐ安心できる答えがほしくなる。

03

先に距離を置く

傷つく前に自分から連絡を減らす。平気なふりをして、相手が近づいてきても素直に応えられなくなる。

合わせすぎる人、答えを急ぐ人、先に離れる人。これは人を三つに分けるためのものではありません。同じ人でも、相手や場面によって違う反応が出ることがあります。

ただ、その反応が強く出ると、本当は望んでいた関係から遠ざかることがあります。合わせ続けて苦しくなる。答えを急いで相手を困らせる。先に離れたことで、「関心がない」と受け取られてしまう。

「いい歳して」と恥ずかしくなる。でも、それだけではない

「いい歳して、まだこんなことで心揺らしてる」

そう思うと、自分を持て余したり、恥ずかしくなったりします。社会ではそれなりにやってきたのに、恋愛になると急に頼りなくなる。そんな自分を、誰にも見せたくないと思うこともあります。

でも、その一方で、まだ誰かを好きになれること。誰かの言葉に胸があたたかくなり、会える日を楽しみにできること。そんな自分を、少し誇らしく感じることもあります。

心が揺れるのは、未熟だからと決めつけられることではありません。けれど、「好きやし仕方がない」で、すべてをそのままにしてよいということでもありません。

恋愛で顔を出す自分も、
普段の大人の自分とは別人ではなく、
自分の中にいる一人なのだと思います。

恋愛で顔を出す自分も、自分を知る材料になる

恋愛で心が揺れたときは、何が起きていたのかを少し分けてみます。

実際に起きたことは何か。そこから、自分は何を想像したのか。本当は相手に何を望んでいたのか。

たとえば、起きたことは「半日返信がなかった」。想像したことは「嫌われたかもしれない」。望んでいたことは「気にかけてもらえていると感じたい」。

この三つを分けてみると、「返信がない」という出来事と、自分の中で膨らんだ不安を、いったん別々に見ることができます。

すぐに落ち着けなくても構いません。まず、何が怖かったのか。何を大切にしたかったのか。それが見えてくると、平気なふりを続けるのか、相手を試すのか、それとも自分の気持ちを落ち着いて伝えるのか、次の関わり方を選びやすくなります。

「また中学生みたいになってしまった」と責めて終わるのではなく、恋愛で顔を出した自分を見てみる。その姿も、これから誰かとどのような関係を育てたいのかを知る材料になるのだと思います。

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