好きな人の前で、自分でも自分の扱いに困ることがあります。
相手の気持ちを聞きたいのに、答えを聞くのが怖い。分かってほしいのに、弱いところまでは知られたくない。近づきたいのに、近づいたあとで傷つくことを考えてしまう。
さっきまで会いたいと思っていたのに、相手から誘われると素直に喜べない。優しくしてほしいのに、実際に優しくされると疑ってしまう。そんな反応が重なると、「私はなんて面倒くさいのだろう」と、自分自身に疲れてしまいます。
「面倒くさい」の一言では、内側で起きていることが見えない
自分を「面倒くさい女」と呼ぶと、複雑な気持ちを一言で片づけられます。けれど、その言葉だけでは、なぜ矛盾した反応が出るのかまでは分かりません。
恋愛では、一つの気持ちだけが動いているとは限りません。愛されたい気持ちと、拒まれたくない気持ち。頼りたい気持ちと、相手に弱みを握られたくない気持ち。大切にされたい気持ちと、自分のプライドを守りたい気持ちが、同時に存在することがあります。
どれか一つが本音で、ほかは嘘というわけではありません。どれも自分の中にあるからこそ、進みたいのか離れたいのか、自分でも分からなくなるのです。
聞きたい。でも、聞いた答えに傷つきたくない
相手の気持ちが分からないとき、本当は確かめたいはずです。ところが、聞けば安心できるとは限りません。望んでいた答えが返ってこない可能性もあります。
だから、直接は聞かずに相手の言葉を深読みする。少し遠回しな言い方で反応を見る。何も言わないまま、「気づいてくれるか」を待つことがあります。
それで相手が気づかなければ、「やっぱり私のことを分かってくれない」と寂しくなる。けれど相手から見れば、何を求められていたのかさえ分からないことがあります。
聞かないことで傷を避けながら、聞けなかったことで不安が長引く。自分を守るために選んだ方法が、別の苦しさを生むこともあるのです。
分かってほしい。でも、全部を知られるのは怖い
恋愛では、「言わなくても分かってほしい」と思うことがあります。自分から説明しなくても、大切な相手なら察してほしい。そう願うこと自体は、不自然ではありません。
一方で、本当の気持ちを言葉にするのは怖いものです。寂しかった。もっと大切にしてほしかった。不安でたまらなかった。そう伝えることは、自分の弱さや求めているものを相手に見せることでもあります。
理解してほしい気持ちと、知られたくない気持ちが同時にあれば、言葉は曖昧になります。それでも分かってもらえないと、相手を責めたくなることがあります。
私自身も、相手に分かってほしいことがあるのに、肝心な部分は言葉にせず、伝わらないことに腹を立てた経験があります。あとから振り返ると、相手に求めていたのは理解だけではなく、自分から弱さを見せずに済む安心だったのだと思います。
近づきたい。でも、自分を明け渡したくない
誰かを好きになると、相手との距離を縮めたい気持ちが生まれます。もっと会いたい。もっと知りたい。自分のことも知ってほしい。
けれど、大人になるまでに築いてきた生活や、自分なりの価値観があります。恋愛だけで予定や気分を乱されたくない。相手を中心に回る自分にもなりたくない。そう思うのも自然なことです。
近づきたい気持ちと、自分の足で立っていたい気持ちは、どちらかを捨てなければならないものではありません。ただ、その二つを整理しないまま抱えていると、近づいた直後に急に距離を取り、相手も自分も戸惑わせることがあります。
愛されたい。でも、選ばれる側にはなりたくない
大切にされたいと思う一方で、「相手に選んでもらう」という構図に抵抗を感じることがあります。選ばれるのを待つ自分が、相手より弱い立場にいるように思えるからです。
そこで、相手に好意を示す前に条件をつけたり、相手の欠点を探したり、自分のほうが冷静であるように振る舞ったりすることがあります。好きになった自分より、評価する側の自分でいたほうが、プライドを守りやすいのです。
けれど、愛されたい気持ちを持つことは、負けることではありません。相手を求めることと、自分の価値を相手に決めてもらうことも同じではありません。
相反する気持ちを、無理に一つにしなくていい
恋愛で自分を持て余したとき、「もっと素直にならなければ」「こんな自分を直さなければ」と急ぐほど、また別の自分を押し込めることがあります。
まずは、同時にある気持ちを分けてみることです。私は相手に何をしてほしいのか。何を知られるのが怖いのか。近づくことで、何を失うと思っているのか。プライドは、どんな傷から自分を守ろうとしているのか。
気持ちを分けて見られるようになると、「面倒くさい私」という大きな塊が、いくつかの具体的な願いと怖さに変わります。すべてを相手にぶつけなくても、自分で扱える部分と、言葉にして伝えたい部分を選びやすくなります。
複雑な気持ちがあること自体が問題なのではありません。見えないまま反応に任せると、相手にも自分にも伝わらない形で表れやすくなるのです。
自分を「面倒くさい」と切り捨てる前に、今、どんな気持ちが同時に動いているのかを見てみる。そこから、相手との向き合い方を選び直せることがあります。
FREE READING
自分でも説明しにくい恋愛の反応を、
一つの傾向から見てみませんか
出生情報から見える特徴的な恋愛傾向を一つ取り上げ、約800字でお届けする無料鑑定です。
無料鑑定について見る